「核酸」って何?「核酸」サプリ、ドリンクの正しい知識
こんにちは。たいきちです。
今回はドラッグストアに売っている「核酸」サプリの解説です。
はじめに
耳慣れない「核酸」はご存じでしょうか?
実はコンビニのサプリコーナーに必ずあります。
Amazonなどでも沢山サプリやドリンクがありますね。
しかしながら核酸をアピールしたサプリやドリンクには注意が必要です。確かに必須の栄養素ではありますが過度な「期待」は禁物です。
最近、核酸ビジネスも増えています。
吸収を良くした核酸は何でも効果があると宣伝されている場合もあります。
このような「核酸」ビジネスが多くの方のお金を奪っています。
核酸は研究分野として医学的にも発展途上の分野ですが、しっかり核酸を知っていないと、まるで「マルチな効果が発揮される」と勘違いしてしまいます。
たとえば核酸が風邪に効果がある、免疫を上げてガンに効果がある、うつに効果があるなど、最近では定期購買を狙ったマルチ商法の営業マンが言葉巧みに購買意欲を誘います。
しかし、実は「核酸」は、まだ医学薬学的に確実な効果は立証されていません。
本日は正しい「核酸」の知識を皆様にお伝えしたく、記事を作成しました。最後までご一読いただけましたら幸いです。
核酸とは何か
私たちのからだは一見変わっていないように見えますが、毎日からだの中で新しい細胞が生まれ変わっています。
半年、一年で体のすべての細胞が入れ替わると考えても過言ではありません。
「核酸」はビタミンB群が人のからだの中で働けるようになるにも必須の栄養素です。
核酸の種類にはDNAとRNAの2種類あります。RNAと聞くとコロナに免疫力を高めるために、なんて勘違いされるかもしれませんが、効果は立証されていません。
DNAは遺伝子の本体です。親から子へ、細胞から細胞へと伝えられる遺伝情報はDNAに書かれています。
1つの細胞に入っているヒトのDNAは、つなぎ合わせるとなんと2mにもなります。人は自分に必要な核酸を自分の体内でつくることができます。
核酸を1からつくる(ドゥノボ合成)には手間と時間がたくさんかかります。
そこで、肝臓以外の細胞では、出来上がりの材料を使って核酸を合成しています。
たとえば葉酸は核酸の材料になります。
妊婦さんで葉酸不足になると細胞分裂するときに必要な核酸ができにくくなってしまいます。
核酸の不足は奇形児が生まれる可能性を高めてしまいます。
厚生労働省は、妊婦さんに、核酸を体内で生成しやすくする「葉酸」サプリメントの摂取を勧めています。
「核酸」そのものはエビデンスが不足しており、推奨されているわけではありません。
買う人の状態によってオススメできる栄養素もありますが、あくまで病気を治す「医薬品」ではなく、「健康食品」である事を忘れてはなりません。
効能効果を立証できない理由
結論から申します。
核酸は期待されている成分ではありますが、細胞への吸収が難しく、経口での効果の医学的根拠は乏しいのが現状です。
まだまだ研究の必要なものではありますが、「核酸」自体はめずらしいものではなく、実は生物のほとんどに存在し、原材料の調達も容易です。
体を構成する重要な成分であることから、簡単にサプリやドリンクなどに入れることができます。
ちなみに、核酸医薬(英: oligonucleotide therapeutics)と言う言葉があります。
これは天然型ヌクレオチドまたは化学修飾型ヌクレオチドを基本骨格とする薬物です。
生物を原料とするほとんどの食品に微量含まれています。
しかし、「核酸医薬」は通常の「核酸」サプリとは別物です。
皆様のサプリは医薬ではなく、あくまで「健康食品」です。
それなのに「核酸」だけが独り歩きをしてしまい、コンビニのとある製品では「全細胞に存在する“生命の源”DNAで、内から若々しく生まれ変わるパワー」といったパッケージで発売されていたり、「毎日の健康を考えたサプリ」などと謳われ、Amazonなどでも非常に多くのサプリがあります。
また最近では核酸で癌が治ったなんてサイトもあります。
最近は健康ブームで高齢者を中心に核酸ドリンクの定期購入などを販売するマルチ商法なども散見されています。
確かに、核酸「医薬」は期待されています。
核酸からヒントを得た遺伝子治療薬が完成されれば、特定のDNA遺伝子から遺伝子発現させ、何らかの機能をもつ蛋白質を産出させ、mRNAやnon-coding RNAなど、従来の医薬品では狙えない細胞内の標的分子を創薬ターゲットにすることが可能であり、核酸医薬は低分子医薬、抗体医薬に次ぐ次世代医薬として期待され、癌や遺伝性疾患に対する革新的医薬品としての発展が期待されている分野でもあります。
しかし、皆様のサプリで現在、核酸で効果が認められている科学的根拠は非常に乏しいのです。
まとめ
本日は耳慣れない「核酸」についてご紹介しました。
体に必要な栄養素としての「健康食品」としてのサプリの服用は良いかもしれませんが、市販のサプリの「核酸」が病気に効果があったり、健康増進に劇的に効果があるものではありません。
妊婦さんには「核酸」サプリではなく、体内で核酸の生成を助ける「葉酸」をお勧めするなど、科学的根拠に基ずつ知識でご紹介して頂けましたら幸いです。
たいきちは、妊婦さんには葉酸の入ったこちらのサプリメントを紹介するようにしています。
葉酸の働きを助けるビタミンB6とB12を含む12のビタミンと鉄を含む6のミネラルなど18種類の栄養素も配合されています。
「葉酸」は妊娠初期に必要ですが、妊娠に気が付きにくい時期でもあります。
そのため、妊娠を望む女性には、妊娠前から服用するようおすすめするのがベストでしょう。