「高血圧」の基準はどう決まったの? 血圧はいつ測ればよいの? 「高血圧」について徹底解説します!

こんにちは。薬剤師たいきちです。

この記事は患者様のため、論文やガイドラインをしっかり調べて書いています。

ぜひ参考にしてくださいね。

この記事の概要

 

  • 意外としらない「高血圧」の基準について解説
  • 血圧は時間によって異なるのは当然。いつの血圧が高いかが大切
  • 結局、どの上腕式血圧計をつかったらいいの?

 

年を取ってくると、多くの人の健康診断で「高脂血症」とともに引っかかってくるのが「高血圧」ですよね。

 

日本の高血圧患者は、全体として約4,300万人いると推定されており、日本人のおよそ3人に1人が高血圧という状況です。もはや国民病といってよいでしょう。

 

実際、日本は諸外国と比較しても多い国です。もちろん、年齢とともに高血圧患者の割合は増加しますが、特に男性では30代でも5人に1人、40代では3人に1人が高血圧です。40歳から70歳になると男性の60%、女性の40%が高血圧、75歳以上では、男性の74%、女性の70%が高血圧にあたるのです。

 

高齢の方ですと、高血圧でないほうが珍しいくらいになってしまいます。

 

また、高血圧が病気として非常に怖いことは「症状がない」こと。

長時間持続するか重症にならない限りは症状がなく、「治療している実感」がわかないことが問題です。ですから、正しい高血圧の知識や意識がないと、どうしても治療がおろそかになってしまう可能性があります。そして、いつのまにか心筋梗塞や脳卒中などを経験し、「高血圧の治療を早めにしておけばよかった」ということになりかねないのです。

 

高血圧は血管系疾患の第一歩であり、高血圧の管理が後々の大病を予防するのに大きく関わってきます。そして、高血圧の管理でもっとも重要なのは血圧の測定と管理であることに異論はないでしょう。

 

今回は、血圧の正しい測定方法から、血圧測定の正しい時間、高血圧についての最新情報まで、徹底的にご紹介いたします。

 

もくじ

 

  1. 「高血圧」の正しい基準とは?またその理由とは?
  2.  血圧はいつ測定するのが正しいの?
  3.  しくみからよくわかる、血圧計の正しい測りかた
  4.  上腕式血圧計のおすすめアイテム

 

「高血圧」の正しい基準とは?またその理由とは?

 

そもそも「高血圧」とは一体なんでしょうか。

 

血圧には、「収縮期血圧」と「拡張期血圧」にわかれています。

 

「収縮期血圧」とは、心臓、正確には左心室と呼ばれている全身に送り出す部屋が縮んで、全身に血液を送りだした時の血圧のことです。全身への血液量が最も大きくなる時間なので、一番高い時の血圧になります。

 

「拡張期血圧」とは、逆に心臓がゆるんだ時の血圧です。一番低い時の血圧になりますね。

 

この収縮期血圧と拡張期血圧で測定され、現在は以下の基準で「高血圧」と診断されます。

 

 

分類 診察室血圧 家庭血圧
収縮期血圧 拡張期血圧 収縮期血圧 拡張期血圧
正常血圧 <120 かつ <80 <115 かつ <75
正常高値血圧 120-129 かつ <80 115-124 かつ <75
高値血圧 130-139 かつ/または 80-89 125-134 かつ/または 75-84
I度高血圧 140-159 かつ/または 90-99 135-144 かつ/または 85-89
II度高血圧 160-179 かつ/または 100-109 145-159 かつ/または 90-99
III度高血圧 ≧180 かつ/または ≧110 ≧160 かつ/または ≧100
(孤立性)収縮期高血圧 ≧140 かつ <90 ≧135 かつ <85

(日本高血圧学会高血圧治療ガイドライン作成委員会(編).高血圧治療ガイドライン2019.ライフサイエンス出版:東京,p18, 2019より転載)

 

また、高血圧の定義とは別に降圧目標も掲げられており、一般成人の場合130/80、75歳以上の場合には140/90になりました。合併症のある方は130/80と引き下げられています。

 

どうしてこのような定義になっているのでしょうか。

 

実は、この基準は日本の主要な統合プロジェクトであるEPOCH-JAPANの7万人の解析データから算出されています。特に、40歳-64歳の中壮年の場合、心臓血管による死亡率が低い血圧のレベルは120/80 mmHgであり、130/85

以上になると、1.5倍以上になります。

一方、65歳以上の高齢者では、140/90mmHgから心血管死亡リスクが上昇しますが、小さい脳梗塞は130/85mmHgから発生率が上昇するといわれており、下記の基準になりました。

 

また、アメリカの高血圧の基準が下がったのも大きな理由のひとつです。

 

アメリカでは2017年に高血圧の基準が変更されて、130/80 mmHg以上で高血圧ということになりました。これで、アメリカの高血圧患者は3000万人に増えて、2人に1人が「高血圧」という診断になったのです。こうした影響を受けて、2019年にガイドラインが改訂されたのですが、定義は変えずに「降圧目標」を下げて対応しています。

 

血圧はいつ測定するのが正しいのか?

 

では、血圧はいつ測るのが正しい測り方なのでしょうか。

正解をいうと、「いつはかってもいいし、回数に決まりはありません。しかし、少なくとも朝と夜2回が推奨されています。」ということになると思います。

 

実は、朝の血圧、昼の血圧、夜の血圧では、それぞれ意味合いが違います。

 

① 朝に血圧が高い場合(早朝高血圧)

 

朝の血圧、医学的には早朝血圧といいます。

 

一般的には、午前4時くらいから覚醒を促すホルモンが出てくるため、「モーニングサージ」といって、朝に血圧が高くなる傾向にあります。

 

また、血圧の薬を一般的に飲まれている方は、朝食後に飲む場合が多いと思います。ちょうど早朝はそういった降圧薬が切れてくる時間帯にもなりますので、一見夜にコントロールできていると思っていても、早朝だけ高血圧になっている方も多いのです。

 

また、早朝高血圧になっている方は、心臓や腎臓をはじめとした臓器障害につながっていることが言われているので、朝の血圧は非常に重要です。

 

日常生活で注意する点としては、寒くなると血圧があがりやすくなるため、周りの温度に注意が必要です。アルコールやたばこも早朝高血圧に多いパターンになります。

 

② 昼に血圧が高い場合

 

昼間、活動時間に血圧が高い場合は日中高血圧といいます。

診察の時だけ高い人もいますよね。白衣高血圧といいますが、それもこのタイプにあたります。

 

基本的に、日中は多くの身体的・精神的ストレスにさらされている状態で高い方は、肥満や高血圧の家族歴をもっている人に多いとされています。

 

③ 夜に血圧が高い場合(夜間高血圧)

 

血圧は通常、夜になると、昼の10%から20%低下するといわれています。

逆に下がりが少ない方をnon-dipper、上がってしまう方をriserと呼び、こう言った方は脳・心臓・腎臓すべての臓器障害に並びに脳心血管脂肪リスクが高いとされています。

 

さらにriserで気を付けないといけないのが、睡眠です。睡眠不足になると、さらにこの死亡リスクは上昇するので、睡眠は十分に確保することが大切になります。

 

逆に、昼間の血圧から20%以上下がってしまう方もextreme-dipperといいます。こういった方は、特に高齢になると、脳の虚血がすすんでしまい、いつのまにか脳梗塞になっていることもいわれています。また、認知機能の低下も報告されています。

 

このように、それぞれの血圧で意義が異なるので、同じ時間で1回~2回から測定しつつ、変動をグラフにつけるのが、最もよい方法でしょう。

 

しくみからよくわかる、血圧計の正しい測りかた

 

このように、診察室だけではなく、色んな場面で血圧を測定するごとに管理の精度やその根本にある原因がわかってきますので、家庭での血圧がより重要になってきています。

 

しかし、家庭で血圧を測ると、「いつもと全然違う値がでてしまう」「測定するごとに全然違った値になってしまう」経験はありませんか?

 

それは、測り方自体が間違っている可能性があります。

 

血圧測定は動脈を圧迫して、一度閉塞させます。それから徐々に緩めていって、血圧が圧迫する圧力を上回る時に、血管が再度とおるようになります。この時点の血圧が「収縮期血圧」です。昔は聴診器で血液が通るときの音である「コロトコフ音」を聞いていました。しかし、今は電子的に「脈波」という波を拾って感知しています。

 

さらに開いていくと、最初は抵抗しながらやっとのことで血液が通っていたのが、まったく抵抗なしに通ることができるようになり、「脈波」は一定になります。この時の血圧が「拡張期血圧」です。

 

上記を踏まえれば、自然と「正しい血圧の測り方」がわかります。

 

① 心臓と同じ高さに合わせる

 

まず、血液は心臓から出ていますね。血も液体ですから、高い所から低い所に流れやすくなります。ですから、正しい血圧である「心臓からの圧力」を測るためには、心臓と同じ高さのところで測らなければなりません。

 

② ストレスがない安静な状態、排便や排尿などはすませる

 

交感神経で血圧は容易にあがります。便意や尿意がある状態、ストレスがある状態は日中の血圧に近くなり、高くなる傾向が強くでます。

 

③ 測るセンサーの位置と動脈が触れる位置を近づける

 

センサーで脈波を感知します。通常センサーや上側にありますので、肘の内側や手首ですと、親指の付け根をセンサーに近づけるように巻くともっとも正確に測れるようになります。

 

意外とこれらを守るのは難しいですよね。しかし、①~③を守らないと容易に血圧はぶれやすいので注意しましょう。

 

結局、血圧計をつかったらいいの?

 

さて、このように日常生活の管理にもマストアイテムでもある血圧計ですが、どれがよいのか選ぶのは非常に難しいですよね。

 

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血圧計は健康管理の第一歩。特に「高血圧」と診断させた方は必ず買っていただきたいアイテムになります。血圧計を実際買われる前に、ぜひ参考にしてみてください。