【医師監修】鼻水を吸ってあげると医学的にどういいのか? 鼻水吸引器の効果を徹底解説!

こんにちは。薬剤師たいきちです。この記事では鼻水吸引器の効果を解説します。

なんと今回の記事の内容は東大卒の現役医師に監修していただきました

是非読んでみてくださいね!

この記事の概要

 

  • 鼻水吸引器のしくみについて解説
  • 鼻水を中にためこむと副鼻腔炎の原因になる
  • 鼻水を中にため込むと中耳炎の原因になる
  • 鼻水吸引器を使って鼻水をため込まないことで、中耳炎の予防になる
  • 鼻水吸引器の、意外な他の効能
  • 結局、どの鼻水吸引器をつかったらいいの?

 

赤ちゃんや小さなお子さんが鼻水を詰まらせて苦しんでいる姿を見ると、親として「なんとかしてあげたい!」と思いますよね。

 

お子さんが風邪の時に、

「このまま鼻を詰まらせていいのかしら・・・」

「詰まらせて放置すると悪化するのではないか・・・」

「鼻づまりは熱が出てくる原因になるのではないか・・・」

と心配される親も増えてきているそうです。

 

実際、「鼻をかむ」というのは、意外と難しく、

「息を止めて」

「口に空気が入らないようにして」

「口の中の圧力を筋肉で高くして」

「タイミングよく鼻へ空気を送り出す」

といった、高度な技術が要求されます。

 

鼻をかめるようになるのは、早い子で1歳半、遅い子で3歳くらいになります。

言葉がある程度話せていても、鼻をかむのが難しいという子も多いのは意外ですよね。

 

そうした時に最近、街角でよく見かけるのが、「鼻水吸引器」です。

最初は、親が口で赤ちゃんの鼻にチューブを入れて口の陰圧で吸ってあげていたのが、最近だと電動タイプもあり、赤ちゃんへの刺激がすくない素材に工夫されていたり、強さを調整できたりと、さまざまな種類が出回るようになりました。

 

親にとっては、小さなお子さんが風邪で困っている時に助けてあげられる、強力なサポーターである「鼻水吸引器」。そもそも医学的にはどういった効果があげられるのでしょうか。具体的にみていきましょう。

 

 

もくじ

 

  1. 鼻水吸引器の仕組み
  2. 「副鼻腔炎に対して鼻水吸引器」は医学的に正しいのか
  3. 「中耳炎に対して鼻水吸引器」は医学的に正しいのか
  4. 鼻水吸引器の他の使い方
  5. 鼻水吸引器のおすすめアイテム

 

① 鼻水吸引器の仕組み

 

鼻水吸引器の仕組みを知るためには、鼻の構造を知っている必要があります。

「鼻の中」というと、なんとなく「入口が二つあって、鼻毛があって、まっすぐ喉の奥につながっているのかな」いったイメージがあると思います。

しかし、実際には、粘膜が複雑にせり出していて、空気の通路は細くなっており、しかも曲がりくねっていますので、思っている以上に狭いのです。

 

また、鼻づまりの原因であり、「ひっかかるような感じが残る」後鼻漏の原因となるねばねばの鼻水は、鼻の表面よりも喉に近い鼻の奥にたまっていることが多いのです。

 

そのため、鼻水吸引器の鼻に当てる部分である、ノーズピースは粘膜を傷つけずになるべく鼻の形にフィットするようになっています。

なおかつ、鼻の構造に沿うような形で鼻水を効率的に吸えるように、水平方向に鼻に挿入できるタイプが主流になっています。

 

では、鼻水吸引器はどんな場合に使えばよいのでしょうか。また、医学的にはどこまで正しいのでしょうか。順番に見ていきましょう。

 

② 「副鼻腔炎に対して鼻水吸引器」は医学的に正しいのか

 

副鼻腔といって、鼻の周辺には、鼻の粘膜を乾燥から守ったり、空気のろ過をしたりするのに関係する空間があります。そこに、ウイルスや細菌が鼻水が詰まることで繁殖し、「鼻がこもった感じになる」「頭痛がする」「匂いがわからない」などの症状が現れることがあります。これが副鼻腔炎です。

 

鼻水が詰まることが主な原因なら、鼻水をとってあげれば改善しそうな気がしますよね。また、直接鼻水を取ってあげることで、鼻水に含まれている細菌やウイルスを除去する効果も期待できます。

 

しかし、実際には医学的には正しいのでしょうか。

 

2010年のガイドラインの急性副鼻腔炎のガイドラインによると、

いわゆる鼻水の吸引を含めた処置は

「本邦では外来鼻科診察において鼻処置は必須とされている。中鼻道を明視・観察し、自然口開大と吸引嘴管による処置を行うことで、症状の改善が期待される。」

とされていいます。

 

推奨グレードはC1であり、「十分な科学的根拠がないが、行うことを考慮しても良い有効性が期待できる可能性がある。」という文言です。

 

要するに、直接医師が観察して、たまっている箇所を吸引してあげると、鼻づまりの症状はよくなる可能性が高いということです。

 

では、家庭での鼻水吸引器はどうでしょうか。

副鼻腔炎に対する明らかな有用性を示す論文はありませんが、「鼻の粘膜も傷つけないで、ある程度鼻水を吸引ができているようなら、鼻水吸引器は一定の効果がある」というのが、一般的な見解のようです。

 

したがって、賛否両論あるところですが、鼻水がたまることによって副鼻腔炎が起こることに対して、鼻水吸引器を用いることは、ある一定の効果が期待できるといえるでしょう。しかし、鼻粘膜を傷つけないで、優しく吸引してあげるのが大前提です。

 

 

③ 「中耳炎に対して鼻水吸引器」は医学的に正しいのか

 

意外に思われるかもしれませんが、耳の中の「中耳」と呼ばれる部分に炎症が生じていても、鼻水吸引器は有用とする意見があります。

 

どういうことなのでしょうか。

 

耳は大きく分けて、「外耳」「中耳」「内耳」の3つに分かれます。外耳はご存知の通り、耳が露出している部分から鼓膜までの部分。中耳は鼓膜の振動をアブミ骨などの骨に伝えて、クッションの役割を果たし、内耳へと電気信号として伝えるまでの中継地点。内耳は蝸牛と呼ばれる電気信号に変える働きがある器官があり、脳に伝えます。

 

中耳は、いわゆる調整役の役割を果たしており、耳管を通して、鼻粘膜や口腔粘膜とつながっています。しかも、小さい子供も場合は、その耳管が太く短くなっているのが特徴です。そのため、鼻粘膜がウイルスや細菌に侵されていて、炎症が生じていると、中耳炎になりやすいといわれているのです。

 

それでは、鼻水を吸引してあげると、急性中耳炎の予防や治療に役立つのでしょうか。

 

2018年の小児の急性中耳炎のガイドラインによると、

 

「鼻疾患を併発しているものでは、鼻処置も併せて行うことが治療の選択肢となる。」としております。

 

推奨レベルとしては、あくまで「オプション」。治療の根拠も「D」ということで、「専門家の意見や症例報告、基本的原理に基づく弱い論拠」に該当します。

 

経験的に知られているからといった所で、十分にはまだ検証されていないようです。

 

ただし、同ガイドラインには、「ソフトチューブの使用により、鼻粘膜の損傷する可能性は十分低く、鼻咽頭環境の改善を通して、耳管機能の改善を図ることにより、急性中耳炎の治癒を改善する効果が期待される」としていますので、鼻が詰まっていて、耳の聞こえが悪い場合は、鼻水吸引器を使用してあげると、改善する可能性はおおいにあるでしょう。

 

④ 鼻水吸引器の他の使い方

 

他にも、鼻が詰まって、喉に鼻水がたれてきてしまうことがあります。これを後鼻漏といいます。後鼻漏が進行すると、鼻がつまるだけでなく、気管の方に鼻水が回ってしまい、呼吸が苦しくなったり、ゼーゼーするようになったり、ずっと咳が止まらないといったことが続きます。

 

そうした時も鼻水吸引器の出番です。優しく奥側の鼻水を耳の方向へ水平に入れてあげることで、鼻水を吸引して苦しさをとってあげることができます。

 

もちろん、今まで上げた症状のような時には、必ず医師の診断を受けて、適切な治療をうけてもらうことが必要です。

 

「目の前のわが子が苦しんでいるときになんとかしてあげたい!」と思うお父さんやお母さんの有用なツールのひとつとして使ってくださいね。

 

⑤ 鼻水吸引器のおすすめアイテム

 

さて、このようにさまざまな病気に有用な鼻水吸引器ですが、最近非常に多くの種類が販売されていて、どれがよいのか非常に難しいですよね。

 

実際に鼻水吸引器を試して、市場価格と鼻水の吸いやすさ、鼻粘膜を傷つけない安全性について、徹底的に評価しました!

 

以下の記事に鼻水吸引器の評価をまとめたレポートを公開しています。

 

 

鼻水がよく詰まりやすいお子さんのお父さん、お母さんに、ぜひ使っていただきたいアイテムになります。ぜひこちらも参考にしてくださいね。