もし今夜、発熱したらどうする?薬剤師たいきちがおすすめする自宅でコロナ対策セット【完全版】
8月に入り、新型コロナウイルス感染者の人数がすごい数になってきてしまいましたね。
薬局で薬剤師をしているたいきちも、いよいよ他人事ではなくなってきたと感じています。
昨年の今頃は、感染予防のために消毒薬の解説をしました。
参考記事:新型コロナウイルスの消毒・感染予防 家で自分でできることは? たいきち流・薬剤師解説術!
でも、いまは感染予防だけでなく、実際に感染したらどうすればよいかという情報の方が需要があるように感じます。
さて、ここで皆さんに問題提起したいと思います。
すぐに受診できる場合は良いのですが、夜だと必ずしも受診できる状況だとは限りません。
体調が悪すぎて外に出れない場合もあります。
また、微妙な発熱だったとしても、コロナの疑いは拭えないので、明日学校や会社に行ってよいのか判断できず、困ってしまうでしょう。
仕事の内容によって、簡単には休めないような人もたくさんいるでしょう。
最近、薬局では、日が暮れた後にあわてて来局しこのような相談をされるようになりました。
- 家族が発熱したので慌てて解熱剤を買いに来た。どれを選べばよいか?
- 受診できずコロナかどうかわからないので検査キットはないか?
- 重症化のタイミングをいちはやく察知するために、パルスオキシメーターを買いに来た。
このような患者様が急激に増えてきています。
しかし、ここで大きな問題があります。
急な需要の増加によって、薬局やドラッグストアでは、欠品が相次いでいます。
発注しても、納品が遅れたり、所定の数が入ってこなかったりしています。
その結果、せっかく慌てて来局したのに、品切れで解熱剤やPCR検査キットを買えないという状況が何度もありました。
近隣に電話をかけて、売っていなくてここまで来たという患者様も何人もいました。
昨年のマスクが手に入らなかった状況を思い出しますね。
このような状況を回避するためには、どうすれば良いでしょうか?
まず、もし今夜発熱したらどのような問題が起きるのか、ここで考えておきましょう。
【重要!】予想される問題点
- ただの風邪なのか、コロナなのか判断できない。明日の学校や仕事をどうするか。
- 薬は何を使ったらよいかわからない。買いに行かなければならない。
- 発熱、頭痛、だるさなどの症状で動きたくない。
- 食欲がなくなり、栄養不足の状態になる。
- 発熱発汗による脱水症状の対策をしなければならない。
- コロナだとしたら軽症なのか、入院を要する重症なのか判断できない。
ざっとこのような問題が発生することにお気づきでしょうか?
たいきちは、これらの対策方法として、あらかじめ必要なものを購入して家で備えておくことをおすすめしています。
この記事では、ここで何を揃えておけばよいか、薬剤師の目線でおすすめのものだけを紹介します。自分の身体や家族の安全を守るために、ぜひ参考にしてください。
この記事の信頼性・書いた人
- 調剤併設型ドラッグストア勤務
- 認定薬剤師、管理薬剤師、新人教育経験あり
- 毎日約30人の服薬指導、約10人の市販薬相談
- 勉強してブログで情報発信
用意すべきもの① 自宅でできるPCR検査キット
発熱した時、コロナかどうかは検査キットで判断することができます。
微妙な発熱だった場合、外出しても良いのか判断に困るでしょう。
そのために自宅で用意しておくべきなのがこちらの検査キットです。
たいきちは、薬剤師としてこちらの商品がベストだと考えています。
にしたんクリニック PCR検査キット
たいきちは陽性か陰性かをはっきり判定してくれるので、この商品がベストだと考えています。
メリット
- 自宅で唾液採取のみ。痛くない。
- 陰性か陽性を医師が判定してくれる
- 陰性の場合、その結果で陰性証明書を発行してもらえる
- 保健所連絡と専門医の紹介がスムーズにいく
デメリット
- 唾液サンプルを郵送後、結果が来るまで待つ必要がある
- 値段がやや高い
ただし、どうしても価格を抑えたい、結果を待てない場合のために、こちらの商品も紹介しておきます。
東亜産業 新型コロナ抗原検査キット ペン型
メリット
- 唾液、鼻水で自宅ですぐ判定(15分)
- 価格が安い
デメリット
- 抗体ありなしの判定のみ 精度が低い
- 抗体ありでも証明書発行不可
上記のようなデメリットがあるのであまりお勧めできません。選び方に注意しましょう。
用意すべきもの② 発熱時に使える解熱鎮痛薬
発熱してから解熱剤を買いに行くのはしんどいです。
そこであらかじめ家に常備しておくことをおすすめします。
コロナの疑いで受診した場合、カロナール錠という処方せん医薬品が医師から処方されることが多いようです。
この医薬品の成分はアセトアミノフェンといいます。
ただし市販のアセトアミノフェン製品は品薄が続いています。
そこで2番目によく処方されているのロキソニンも紹介しておきます。
タイレノールA ※ 品薄のためか、ネットでも入手困難(2021.8.26現在)
カロナールと同じ成分アセトアミノフェンを同じ量だけ服用できます。
15歳以上から使用可能です。
小児で3才以上であれば、小粒で飲みやすい小児用バファリンチュアブル錠の方にしましょう。
注意点
- 妊娠・授乳中→服用可能 ※ あらかじめ婦人科医に相談しておくのが最も望ましい。
- 肝臓の悪い人→非推奨
ロキソニンS
ロキソニンSの成分ロキソプロフェンは発熱時に使用できます。
アセトアミノフェンに比べて解熱作用は劣るものの、鎮痛作用が優れており頭痛などにも効果があります。市販のアセトアミノフェン製品が入手困難の場合、こちらがおすすめです。
15歳以上のみ使えます。
注意点
- 妊娠・授乳中→非推奨 ※ 婦人科に相談してください。
- 胃・十二指腸潰瘍、肝臓病、腎臓病、心臓病、血液の病気、鎮痛薬のせいで悪化するタイプの喘息→非推奨
空腹時を避けて服用するほうが望ましいです。
胃が弱い方はロキソニンSプラスの方が安心です。
用意すべきもの③ 発熱時の脱水症に経口補水液
発熱時の症状は、頭痛、だるさ、食欲不振だけではありません。
普段よりたくさん汗をかくため、脱水症状を起こしてしまうことがあります。
命にかかわることがあるので、油断してはいけません。
そのようなときの水分補給は、経口補水液がベストです。
大塚製薬のOS-1は、軽度~中度の脱水症に使うことができます。
普通の水道水に比べて、効率よく水分が吸収されるように設計されています。
自宅に6本セットを用意しておけば、いざという時安心です。
用意すべきもの④ 食事がとれないときのバランス栄養食
食欲がでないとき、栄養補給に一番おすすめなのがカロリーメイトゼリーです。
こちらも大塚製薬の製品で、栄養バランスがよく考えられています。
ウイダーインゼリーは糖分ばかりなので非推奨ですが、カロリーメイトゼリーは介護食に使えるくらいおすすめです。
1袋215gで200kcaなので、おにぎり1~2個分のエネルギーですね。
味はアップル、フルーティーミルク、グレープフルーツの3種類です。
たいきちのおすすめはすっきりした味のグレープフルーツ味です。たんぱく質が入っているので少しもっさりした感じがあります。
味3種の6袋セットがおすすめです。
参考記事:【ウイダーは不正解】かんたんにバランスよく栄養補給するにはどうしたら良いの?薬剤師解説術!
用意すべきもの⑤ 重症化を察知するパルスオキシメーター
コロナウイルス感染症で恐ろしいのは、肺炎による呼吸不全です。
その兆候をいち早く察知できるのが、血液中の酸素飽和度を測定するパルスオキシメーターです。指にクリップのように挟むだけなので使い方は簡単です。
正常値は96~99%くらいです。
安静時なのに93%を切るようであれば、中等症Ⅱと呼ばれる要注意ラインなので受診することをおすすめします。
参考記事:新型コロナウイルス対策にもおすすめ! パルスオキシメーターの効果を徹底解説します!
参考記事:薬剤師たいきちがおすすめするパルスオキシメーター(酸素飽和度SpO2測定器)5選、比較、選び方
さいごに
いかがでしたでしょうか。
新型コロナウイルスの感染者は、これからますます増えていくことが予想されます。
予防接種が済んでも、全く感染しないことにはなりません。
自分自身や家族が発熱したときに、どうするべきかを具体的にイメージしておく段階に来ていると思います。
今回紹介したものはすべて役に立つ人気商品です。必要な場面で品切れで手に入らないということのないようにしておきましょう。
もちろん、手洗い・うがい・マスク・手指消毒など、基本的な感染予防も引き続き行いましょう。
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